ダイハツ全国小学生ABCバドミントン大会山梨県予選リポート 夏の全国大会を目指して選手たちが熱い戦いを披露

2019年以来の通常開催で会場には賑わいが戻る

 5月28日、甲州市勝沼体育館で行われたダイハツ全国小学校ABCバドミントン大会山梨県予選。大会には県内にある8つのスポーツ少年団から男子31人、女子46人の計77人が参加。5・6年生のA級、3・4年生のB級、1・2年生のC級と3つのグループに分かれて男女それぞれ1人に与えられる全国大会出場切符を争った。

 この大会は、ダイハツ工業株式会社が大会スポンサーとなり、地域の販売会社とともに応援活動を実施。当日の会場は、山梨ダイハツの社員が、会場設営などのサポートを行い、参加したチーム関係者に記念品を贈呈した。

 ここ2年はコロナ禍の影響で会場への入場制限がかけられていたが、今大会は2019年以来の通常開催。会場には多くの保護者も駆けつけいつもの賑わいを見せた。開会式では山梨ダイハツの三村剛取締役も挨拶を行い、「選手の皆さんには、日頃の成果を発揮して全国を目指していただきたい。今日一日、ケガのないように楽しんでがんばってください」とコメントした。

開会式で選手たちにエールを送る山梨ダイハツの三村取締役

試合開始前には山梨ダイハツのスタッフが、チーム関係者に記念品を贈呈

男子A級では武田琉依が大会連覇を達成!

 5・6年生が出場する男女A級。男子では、昨年の覇者で、今年2月の「ダイハツプレゼンツ 第2回トライアングルチャンピオンシップ 山梨・静岡・長野 小学生バドミントン大会」でも3位(5年男子)に入った武田琉依(6年・勝沼ジュニアスポーツ少年団)が圧倒的な強さを見せつけた。初戦をストレート勝ちした武田は、続く準決勝でも21対3、21対5と相手を寄せ付けずに決勝進出。決勝は、昨年と同様に同じクラブの内田心堂(6年)が相手。第1セットを21対11でものにした武田は第2セット、内田に攻め込まれる場面はあったものの終始落ち着いたプレーを見せ、21対15で勝利。18年にC級、21年にB級を制し昨年全階級制覇を成し遂げた武田は、3年連続での優勝という快挙も達成した。

 一方の女子A級は、昨年3位だった望月絆愛(6年/鰍沢バドミントンスポーツ少年団)が実力を見せつけた。武田同様に、過去C級、B級を制した経験のある望月。初戦からミスも少ないプレーで勝ち上がり下馬評通りに決勝へ。大野愛美(6年/猿橋ジュニアバドミントンクラブ)と激突した決勝は、第1セットでやや相手に苦しめられる場面もあったが21対17で振り切ると、第2セットでは相手に隙を見せずに的確なショットを繰り出して21対10で奪い、今大会で全階級制覇を成し遂げた。

今大会で4度目の優勝を果たした武田

全ての階級で優勝を成し遂げ成長の証を示した望月

B級男女では昨年のC級覇者が躍動

 3・4年生が出場したB級。男子は、昨年C級で優勝した渡邊睦(3年/中道ジュニア)が、年上の4年生相手に大奮闘。初戦は第1セットを落として劣勢となるが、第2、第3セットではプレーが安定して見事に逆転勝利を収めた。これで勢いに乗った渡邊は、準決勝をいずれも21対4のストレートでものにすると、決勝でも青栁佳吾(4年/鰍沢バドミントンスポーツ少年団)を寄せ付けずストレート勝ちし、2年連続での優勝。女子も、昨年のC級覇者・齋藤小晴(3年/中道ジュニア)の頑張りが光った。1回戦、準々決勝と危なげない試合運びで勝ち上がると、準決勝では昨年同級で3位になった阪上莉歩(4年/甲府ジュニアバドミントンクラブ)と激突。第1セットを接戦で奪うと、第2セットもディースとなる大激戦に。最後は粘り強さを発揮した齋藤が勝利を奪った。決勝の相手は、同じクラブの柳川百音(4年)。第1セットは柳川が奪ったが、デュースとなった第2セットを齋藤が取り返す展開に。最終第3セットでは、緊迫した好ゲームとなったが、最後は体力の差が出たのか、齋藤にミスが出て柳川が21対19で奪い優勝をつかんだ。

 C級男子は、3人の総当たり戦となり、2連勝を決めた塚原蓮(2年/鰍沢バドミントンスポーツ少年団)が優勝。6人のトーナメント戦になったC級女子は3試合全てで相手に2ケタ得点を与えなかった髙橋葵結(2年/猿橋ジュニアバドミントンクラブ)が全国の切符をつかんだ。

最初のピンチを凌いで勢いに乗り、一気に頂点までかけのぼった渡邊

粘る相手を振り切り見事B級を制した柳川

男子C級を制した塚本は、「サーブがうまくいったのが今日の勝因。全国ではサーブミスをしないように、一つでも多く勝ちたい」と振り返った

正確なショットで相手を圧倒した髙橋

代表選手たちは8月の全国大会へ向けさらなるレベルアップを目指す

 全試合終了後には閉会式が行われ、各グループ3位までに入った選手に賞状とメダルが授与された。その後、全国大会出場を決めた選手数名に話を聞くと、次のような答えが帰ってきた。

「しっかり打てたことがよかった。去年の全国では足が動かせずに負けてしまった。今年は一つでも多く勝てるようjにしっかりと足を動かして、ラリーを続けてチャンスをつくりたい」(武田)
「最近の練習では厳しいトレーニングをして、体力もつき、ショットの精度も上がっていたのでその成果が出たと思う。全国で1勝するためにも、相手の動きについていけるような体力をつけないといけないので、もっと練習を頑張りたいです」(望月)
「今日はコーチのアドバイスのおかげで勝てました。全国大会で優勝できるように、すべてを上達させたいです」(渡邊)

なお全国小学校ABCバドミントン大会は、8月11日(金・祝)~13日(日)までの3日間で、香川県県高松市で開催される。

男子A級の上位3人。左から内田心堂(勝沼)、武田琉依(勝沼)、弦間一晃(鰍沢)

女子A級の上位3人。左から大野愛美(猿橋)、望月絆愛(鰍沢)、青柳伶奈(甲府)

男子B級の上位3人。左から青栁佳吾(鰍沢)、渡邊 睦(中道)、依田樹(鰍沢)

女子B級の上位3人。左から齋藤小晴(中道)、柳川百音(中道)、佐野陽依(鰍沢)

男子C級の上位3人。左から和泉岳仁(T.Gジュニア)、塚原 蓮(鰍沢)、福沢航平(勝沼)

女子C級の上位3人。左から小林 杏(鰍沢)、髙橋葵結(猿橋)、高野莉桜(勝沼)

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撮影/関根則夫
文/松野友克

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