山梨県小学生ABCバドミントン大会兼全国小学生ABCバドミントン大会県予選レポート 過去の優勝経験者が強さを見せつけ全国の切符をつかむ!

A級男子では2年前のB級覇者・藤井徠羽が快勝

 5月26日、甲州市勝沼体育館で行われた山梨県小学生ABCバドミントン大会兼全国小学生ABCバドミントン大会県予選。県内7つのスポーツ少年団から男子28人、女子31人の計59人が参加し、5・6年生のA級、3・4年生のB級、1・2年生のC級に分かれて男女それぞれが8月に岐阜県で行われる全国大会への出場権をかけて熱戦を繰り広げた。なお、女子C級は、エントリーが1人だったため試合は行われず、平林那子(甲府ジュニアバドミントンクラブ)が全国への出場権を獲得した。

 開会式では大会を協賛する山梨ダイハツの青木保常務取締役が挨拶を行い、選手たちにエールを送った。また山梨ダイハツの社員も選手たちに飲料やうちわを提供し、大会をサポートした。

大会を前に選手たちにエールを送った山梨ダイハツの青木常務取締役

 学年の枠を超えて行われる大会で、これまで下級生が勝利するケースも見られたが、今大会では実力上位者が順当に勝ち進んでいった。男子A級では、2年前にB級を制して全国大会出場を果たしている藤井徠羽(6年/鰍沢バドミントンスポーツ少年団)が、初戦から気合あふれるプレーで他の選手を圧倒。初戦から準々決勝、準決勝で相手に2ケタポイントを許したのは、立ち上がりに苦しんだ初戦の第1セットのみで、いずれもストレート勝ち。決勝では同じクラブの依田樹(5年)を相手に、第1セットを21対6で奪った。第2セットではショットミスがあり相手に詰め寄られる場面もあったが、最後は落ち着いた試合運びで21対18と勝利を収め、2度目の全国出場を決めた。試合後藤井に話を聞くと「相手が苦手とするコースにしっかりとショットを打ち切れたことがよかった」とコメント。そして「ミスも多かったのでもっと練習を積んで、全国では相手の嫌がるショットをたくさんして、ひとつでも多く勝ちたいです」と全国への意気込みを語ってくれた。

 また、男子B級では、一昨年のC級、昨年は3年生でB級を制した渡邊睦(中道ジュニア)が3試合で一度も相手に10点以上を取られることなく優勝。自身3度目のABC出場を決めた。なお、3人の総当たり戦となった男子C級では2連勝を飾った福沢航平(勝沼ジュニアバドミントンスポーツ少年団)が優勝をつかんだ。

体格は小柄だが気迫あふれるショットで相手を圧倒した藤井

冷静な試合運びで、B級連覇を成し遂げた渡邊

女子も2年前に優勝した2人がそれぞれ実力を発揮

 一方、2階級のみの開催となった女子は、A級で坂本絢音(甲府ジュニアバドミントンクラブ)、B級で齋藤小春(中道ジュニア)がそれぞれ優勝。2022年の大会で坂本はB級、齋藤はC級を制しており、この大会でも相手を圧倒するプレーを見せつけた。坂本は、冷静な試合運びでミスをしても動じることなく自分らしいショットを展開して全試合ストレート勝ち。一方の齋藤は、気持ちを全面に出すプレースタイルで3試合すべてストレート勝ちを収めた。県内で強さを見せつける2人だが、全国ではまだ結果がでていないだけに、2年ぶりの全国でどんな姿を見せてくれるか注目だ。

 全試合終了後の閉会指揮では、山梨県バドミントン小学生連盟の小松会長が「試合を見ていて、みなさんの成長を感じました。また、レベルを上げるためにも、基礎練習にもっと取り組んで高い目標に挑んでいただきたい」と、参加した選手たちにエールを送った。

 過去にはこの大会を制して、全国優勝を果たした選手もいるだけに、全国出場を決めた選手たちには残りの時間でさらなる練習を積み、本番での飛躍を期待したい。

貫禄ある試合運びで女子A級を制した坂本

昨年悔しい思いをしたB級で強さを見せつけた齋藤

男子A級の上位3選手。左から青柳佳吾(3位)、藤井徠羽(1位)、依田樹(2位)

男子B級の上位3選手。左から塚原蓮(3位)、渡邊睦(1位)、雨宮颯太朗(2位)

男子C級の上位3選手。左から古屋陸(3位)、福沢航平(1位)、植松颯之介(2位)

女子A級の上位3選手。柳川百音(3位)、坂本絢音(1位)、中村夏海(2位)

女子B級の上位3選手。福沢千桜(3位)、齋藤小春(1位)、平林梨子(2位)

女子C級で全国出場を果たす平林那子

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取材・文/松野友克

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