FCふじざくら山梨JE アカデミースペシャルマッチ SUPPORTED BY山梨ダイハツ リポート 女子サッカー界の未来を担うU-15世代が雨の中大奮闘


前半終了間際に厚木ガールズが先制!


 10月15日、富士吉田市の富士北麓公園陸上競技場(富士山の銘水スタジアム)で、FCふじざくら山梨JE アカデミースペシャルマッチ SUPPORTED BY山梨ダイハツが開催された。このイベントは、なでしこリーグ2部のFCふじざくら山梨がホーム最終戦を盛り上げる一環として行われ、チームのアカデミー組織「FCふじざくら山梨JE アカデミー」が、神奈川県のFC厚木ガールズと対戦するエキシビションマッチを実施。この試合の目的は、“山梨県における女子サッカー人口の拡大のきっかけを創る”、“山梨を代表する女子サッカークラブとして、女性がフットボールと関われる機会を創る”、“サッカーをする女子選手の試合が見れる機会、応援して頂く機会を創る”、“多くの女性がフットボールと触れることで人生が豊かになることを目指す”というもの。この考えに賛同する山梨ダイハツがイベントに協賛し、FCふじざくら山梨JE アカデミーの選手たちは特別ユニフォームを着用し、試合に臨んだ。

 エキシビションマッチ当日は朝から雨と、コンディションには恵まれなかったものの、選手たちは試合に向けて入念なウォーミングアップを行い、そのときに備えていた。

FCふじざくら山梨JE アカデミーの選手たち

FC厚木ガールズの選手たち

 試合は、前後半30分ハーフで実施。雨の中でもスタンドに集まったファンの前に選手たちが入場すると拍手が送られた。前半序盤は互いに様子を見る展開となり、なかなかフィニッシュまでつなげられない展開が続いた。その後、徐々にFC厚木ガールズが、ボールを支配する時間が増えていくが、ゴールを割ることはできなかった。そして迎えた前半終了間際、FC厚木ガールズは、左サイドからチャンスをつくると、そこから中央へ展開してゴール! FCふじざくら山梨JE アカデミーは、守りの隙を突かれての悔しい失点となった。

ゴールを決め笑顔を見せるFC厚木ガールズの選手たち

サイドからの展開で追加点を奪ったFC厚木ガールズが勝利

 後半もFC厚木ガールズが、ボールを支配する時間が多くあった。なんとか同点に追いつきたいFCふじざくら山梨JE アカデミーだったが、中盤でのパス回しや1対1でボールを奪われる場面が多くあり、なかなかチャンスをつくることができず。一方のFC厚木ガールズは、サイドを起点に攻撃のリズムをつくっていき後半15分すぎに、追加点を奪う。

 2点をリードされたFCふじざくら山梨JE アカデミーは、選手交代で自分たちのリズムをつくろうとするが、最後まで苦しい展開に。試合は、このまま終了してFC厚木ガールズが2対0で勝利した。

 この試合でFCふじざくら山梨JE アカデミーを率いた坂田悠香U-15監督は、「いつもはつなぐ場面もあるのですが、ピッチ状況も考えて前に前にというサッカーになってしまった。それでも何度かチャンスはつくれたので、そこを決めきれるかどうかが、今後への課題。あとは、全体で攻撃できるような形をつくれるかを改善して10月28日の関東大会初戦に挑みたいと思います」と、次なる戦いへ前を向いた。

 なお、このエキシビションマッチ後に行われた2023プレナスなでしこリーグ2部第18節、FCふじざくら山梨対福岡J・アンクラスの試合は、0対0の引き分けに。試合後には、チームの1期生として入団し、今季限りで現役を終える金井奈苗選手のセレモニーも実施された。

自分たちの流れに持ち込めなかったFCふじざくら山梨JE アカデミーの選手たち

「緊張感がある中で、こういう環境で試合ができたことに感謝したい」とも話した坂田U-15監督

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取材・文/松野友克

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