女子サッカーチーム・FCふじざくら山梨と、全世代の女子サッカーを応援する山梨ダイハツがタッグを組んだプロジェクトが始動した。このプロジェクトは、保育園や幼稚園に通う子どもたちを対象にサッカーの楽しさを伝えながら、地域の社会貢献にもつなげていくというもの。
FCふじざくら山梨では、これまでも独自でサッカー教室を行ってきたが、より地域に根ざしたイベントにするために、女子サッカー普及にも尽力している山梨ダイハツにも協力を得ることになったという。第1回目となった今回は、笛吹市内の石和あら川保育園で実施。その模様を、プロジェクトに参加する山梨ダイハツの窪嶋利奈さんにレポートしてもらった。
元気あふれる子どもたちの姿が原動力に
6月23日、石和あら川保育園でのサッカー教室に参加させていただきました。当日は、曇り空ではありましたが、時折太陽が顔を覗かせるなど、心配された雨もなくイベントが行われました。FCふじざくら山梨の南條里緒選手、中塚理加選手、戎谷亜美選手と一緒にコーチ役を務めさせていただきましたが、サッカー経験がないので動けるかとても不安でした。しかしその一方では、普段の業務とは違う分野の活動に参加できるワクワク感もありました。
今回の教室では、「サッカーの楽しさを知る、ボールに慣れる」をテーマに、島渡り鬼ごっこ、ボールタッチ、ゲームの3つを子どもたちに体験してもらいました。ウォーミングアップを兼ねた島渡り鬼ごっこは、赤、青、黄の3つのエリアをつくり、子どもたちが指示された場所に移動するというもの。このとき子どもたちは、鬼役でもある3人のコーチと私にタッチされないように移動するというルールもつけられました。ボールを使わないトレーニングになりましたが、子どもたちは元気いっぱいに指定されたエリアへと元気いっぱいに走り、鬼役の私も負けないように追いかけました。子どもたちがルールに慣れると、カニさん走りやケンケン歩きで移動するという特別ルールを設けることに。「イヤだー!」という子どもたちもいましたが、いざ始まってみると、みんなルールを守りながら楽しんでいました。
島渡り鬼ごっこのあとはボールタッチ。コーチの指示に従い、ボールを足で止めたり、手でバウンドさせたりしてボールに慣れてもらったあと、両足の内側で交互にボールを蹴って進む“カニさんドリブル”、つま先でボールを蹴って進む“キツツキドリブル”などをしてボールで触れ合う時間をつくりました。
この活動を通じて山梨のスポーツ界を盛り上げたい
最後は、私を含めたコーチ陣4人と、子どもたち(1チーム7人)でのミニゲームを実施。ボールを3つにすることで、子どもたちが多くシュートの機会をつくるルールで行いました。
子どもたちは覚えたてのドリブルを駆使して、数々のゴールを決めて笑顔を見せてくれました。時間の関係で4分という短いプレーとなったこともあり、終了のホイッスルがなると、「もっとやりたい!」という声が多く聞こえてきました。
今回は、年中クラスの28人が2班に分かれて参加し、30分という時間のなかでサッカーを楽しんでもらいました。ケガもなく無事に教室を終えることができたことはもちろんですが、子どもたちが笑顔で楽しんでくれたのがなによりもうれしかったです。
コーチをしてくださったFCふじざくら山梨の南條選手からも「小さいこどもに楽しさを知ってもらうことで、親御さんにも伝わってもらえればうれしいです」と話をしてくださいました。
FCふじざくらさんと、サッカーを通じて子どもたちとコミュニケーションをとることができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。この活動をきっかけに、将来サッカー選手を目指してくれる子がいたら嬉しいです。また、今後はサッカーだけでなく、他のスポーツの普及にも貢献できるよう、幅広く活動していき、県内スポーツ全体を盛り上げていければと思っています。
今回のサッカー教室に参加してくれた石和あらかわ保育園の子どもたち
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構成/松野友克