粘りを見せた山梨学院高校が関東選抜大会の出場権を獲得! 関東高等学校選抜ホッケー大会山梨県予選

試合序盤は負けられない白根が猛攻

 10月15、16日に行われた関東高等学校選抜ホッケー大会山梨県予選。男子は、山梨学院高校と白根高校(以下、敬称略)が2試合を戦い、関東選抜大会への切符を争った。(女子は、巨摩高校1チームのため関東選抜大会への出場が決定)

 15日は山梨学院ホッケースタジアムで1試合目が行われ、山梨学院が1対0で勝利。そのため山梨学院は引き分け以上、白根は2点差以上での勝利が関東選抜大会出場への条件となった。迎えた翌16日の2試合目は、白根高校第2運動場で開催。3年生にとっては負ければ最後の公式戦となる一戦だけに、3年生主体の白根の選手たちは、試合前の練習から気合の乗りが違っていた。

 そんな白根の気迫は、第1クォーターから発揮される。果敢な攻めを見せた白根は開始約5分で相手の反則を誘いペナルティーコーナーの権利を獲る。ここで、白根のキャプテン・伊東成(3年)が鮮やかなシュートを決めて先制点を奪った。リードを許した山梨学院はパスミスなど動きに精彩を欠く場面が多く見られて、ペースをつかめないまま第1クォーターは終了。

 悪い流れを食い止めたい山梨学院は、第2クォーター開始約3分ごろにペナルティーコーナーのチャンスをつかむ。そこで、吉松力(2年)が豪快なショットでゴールを揺らして同点に追いついた。これで山梨学院も徐々に流れを引き寄せ攻撃の時間を増やしていくが、相手の堅守に阻まれリードを奪えない状況が続いた。そして迎えた第2クォーター終了間際、ペナルティーコーナーを獲得した白根は、伊東が再びゴールを決めて再びリードした。

攻守にわたりチームを鼓舞した白根のキャプテン・伊東

第2クォーターで得点を奪った山梨学院の吉松

試合序盤から激しい攻防が展開されるが、白根が優位に試合を進めていた

最終クォーターで力を発揮した山梨学院が追いつく!

 第2クォーター終了時点でリードを奪うも、関東選抜大会出場へはもう1点が必要となる白根は、第3クォーターも相手の攻撃をしのぎながら、素早いカウンターをしかけて追加点を狙いにいく。そして8分が経過した頃に、右サイドから速攻を仕掛けると最後は望月彪河(3年)が鮮やかなシュートを放ってゴールを決め、点差を2に広げた。

 白根の2点リードで迎えた第4クォーター。追い詰められた山梨学院は、開始3分頃に右サイドからの速攻で得点を奪い、点差を縮める。ここからボールを支配する時間が増えた山梨学院は、試合終了ラスト5分を切ったところで、ペナルティーコーナーからチャンスをつくると最後は三枝龍杷(2年)が押し込んで同点に。その後白根も猛攻をしかけるが、得点は奪えず3対3で試合終了。前日の試合と合わせて1勝1分の成績を残した山梨学院が関東選抜大会への出場を手にした。

 チーム最初の得点を挙げた吉松は「先制点を取られて厳しい展開にはなりましたが、上を向いてプラスに切り替えて最後まで戦えたのがよかった」とコメント。最後に同点ゴールを決めた三枝は、「厳しい試合になりましたが、最終的には関東への出場権がとれたのでよかった」と安堵の表情を浮かべた。

 チームを率いる飯田裕一郎監督は、「毎回このような厳しい展開となりますが、第4クォーターで自分たちのペースでプレーができたのは大きかった」と試合を振り返った。

 かつて、全国選抜で2度準優勝に輝いた実績を持つ山梨学院。大舞台で戦うためには、激しい関東選抜を勝ち抜く必要がある。そのためにも「第1クォーターから自分たちの流れでプレーができるように、チーム内でのコミュニケーションなどを強化していきたい」と飯田監督。キャプテンの窪井幸輝(3年)は、「目標は関東選抜を優勝して全国へ行くこと。そのためにも、基本的な動きはもちろん、プレスなどもさらに強化していきたい」と意気込みを語ってくれた。

 なお、関東選抜大会は11月11日(金)から13日(日)に東京都大井ホッケー場にて開催。男子は上位4チーム、女子は上位3チームが全国選抜大会へと駒を進める。

一時は相手に2点差をつけるゴールを決めた白根の望月

山梨学院の三枝は、チームの危機を救うゴールを決めた

大会終了後に賞状を受け取る山梨学院のキャプテン・窪井

激闘を制して関東選抜大会出場を決めた山梨学院の選手たち

取材・文/松野友克

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