10月26日、中巨摩郡昭和町にある押原公園サッカー場にて、「第4回YFAなでしこカップSupported by 山梨ダイハツ」が開催された。この大会は、県内の小学生女子選手を対象に、女子サッカーの普及振興ならびに、技術の向上と健全な心身の育成を図るとともに、中学生になってからもサッカーを続けてもらう機会を創出するために、山梨県サッカー協会が主催。これになでしこリーグ2部の「FCふじざくら山梨」が協力、さらに、全世代の女子サッカーを応援している山梨ダイハツが特別協賛として、参加チームに対してオリジナルTシャツを提供している。
開会式では、山梨県サッカー協会の松坂浩一会長が参加した選手に「他のチームの選手たちの交流も楽しみながら、サッカーをより好きに楽しみ、中学生になってからもサッカーを続けてもらいたいと思います」と挨拶を述べた。また、山梨ダイハツの三村剛取締役は「ケガのないように日頃の成果を出していただき、今日一日がいい体験になったと思ってもらえるような試合をしていただければと思っています。今日は頑張ってください」とエールを送った。さらに大会のサポート役を務めるFCふじざくら山梨JE、フォルトゥナVogelU-15に所属する中学生が挨拶とともに一発芸を披露してその場を和ませてくれた。
全9チームが2ブロックに分かれて熱戦を繰り広げる
今大会には9チームが参加し、2ブロックに分かれてリーグ戦を展開した。AブロックではメニーナSS、韮崎SCガールズ、郡東・郡南ガールズ、キャメリアアカデミーの4チームが総当りで激突。一方のBブロックは、FCふじざくら山梨JE、甲府ガールズ、フォルトゥナVogelU-12、Uスポーツクラブソラーレ、峡中ガールズの5チームが変則リーグ戦と順位決定戦を行い、優勝を争った。またリーグ戦以外では、各チームの低学年選手にプレーする楽しさを知ってもらうための、エキシビションマッチも行われた。
Aブロックは、初戦で勝利した韮崎SCガールズ、郡東・郡南ガールズが勢いに乗る。韮崎SCガールズは、攻守ともにバランスよく選手たちが活躍し、メニーナとの初戦を3対1で勝利。続くキャリアアカデミーとの試合は攻撃陣が6得点を奪い、相手に反撃をさせず2連勝を飾った。一方の郡東・郡南ガールズは、初戦となったキャリアアカデミー戦を7対0で圧勝。続くメニーナとの試合は先制点を奪われる展開となったが後半に追いつき引き分けで韮崎SCガールズとの最終戦を迎えることに。優勝には勝利が必要となる郡東・郡南ガールズは、相手の攻撃をしのぎならチャンスを伺うが、決定弾は生まれず。一方の韮崎SCガールズもゴールが奪えぬまま試合終了し、2勝0敗1分でリーグ戦を終え、優勝を手にした。
Bブロックは、甲府ガールズ、峡中ガールズが圧倒的な攻撃力を見せつけた。甲府ガールズはFCふじざくら山梨JEとの初戦で、前半2対2の同点で折り返すと、後半は守備陣も奮起して追加点を許さず、攻撃陣が3点を奪って勝利し勢いとつけた。次のフォルトゥナVogelU-12戦では、スピードを生かした攻撃がハマり7対0で勝利。対する峡中ガールズは、FCふじざくら山梨JEを3対1で退けると、Uスポーツクラブソラーレ戦では16対1と実力の違いを見せつけて2連勝となった。この2チームが優勝を順位決定戦で激突。激しい打ち合いになるかと思われたが、甲府ガールズの守備陣が峡中ガールズの攻撃陣を防げず。パスやドリブルと緩急をつけた攻撃で相手ゴールに攻め続けた峡中ガールズが6対1で勝利し優勝を決めた。
全試合終了後の閉会式では、各チームから優秀選手が1人選ばれたほか、優勝チーム、準優勝チームにトロフィー、賞状が送られた。各チームの選手たちは、試合の合間にサポート役を務めた中学生との交流を図り笑顔を見せた。結果以外の部分でもサッカーの魅力を体感してほしい本大会の意図が十分に伝わっていることを印象付ける光景といえる。
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取材・文/松野友克