山梨県から46人の選手が参加し熱戦を繰り広げる
2月24・25日に甲府市の緑が丘スポーツ公園体育館で「第3回トライアングルチャンピオンシップ 山梨・静岡・長野 小学生バドミントン大会」が行われた、この大会は、山梨、静岡、長野の小学生たちが集まり、練習の成果を発揮する場として、2020年に第1回大会を開催。その後、コロナ禍の影響で2年間開催できなかったが、昨年から再開され、今回が3回目となった。
大会は、男女ともに小学6年、5年、4年のグループに分かれ、それぞれで6ブロックの予選リーグを開催。上位2選手が決勝トーナメントに進む方式。また、選手たちに多くの試合を経験させるため、予選の下位2選手が参加する下位トーナメントを設け、選手のレベルアップにつなげている。山梨県からは48人がエントリーしたが2名が棄権となり、46人がグループ予選に挑んだ。
予選リーグでは、山梨県勢が苦戦。6年女子ではでは昨年8月の全国小学生バドミントン大会に県代表で出場した望月絆愛をはじめ、今年1月の県学年別大会で準優勝の大野愛美、同3位青柳伶奈が他県の選手に圧倒され決勝トーナメントに進めず。それでも5年女子では、全国出場経験のある坂本絢音が3試合中2試合でフルセットと厳しい戦いながらも2勝1敗の2位で、4年女子では1月の県学年別大会で優勝した柳川百音が2勝1敗の2位で決勝トーナメントへ進出を果たした。
一方の男子は、5年男子で決勝進出者がでなかったが、6年男子で2023年度の主要大会すべてで優勝の武田琉依が予選3戦全勝で予選を突破。武田と同じクラブに所属する内田心堂も2勝1敗で2位通過を果たした。また4年男子では、1月の県大会で優勝した稲村福太が予選2位で決勝トーナメントに進んだ。
膝の痛みに耐えながら圧巻のプレーで優勝をつかむ!
25日に行われた決勝トーナメントと下位トーナメント。下位トーナメントで山梨県勢は、4年女子で佐野陽依が決勝までコマを進めたが、最後はフルセットの末黒星。6年女子では望月も決勝まで勝ち残ったが、最後は接戦の末に敗れた。
決勝トーナメントでは、坂本、柳川、稲村が初戦で涙をのんだが、武田と内田が意地を見せた。準々決勝からの登場となった武田は、膝の痛みを抱えるなどコンディションは万全ではなかった。この日最初の試合では、足を気にするプレーが目立ち第1ゲームを奪ったものの第2ゲームは相手にとられてしまう。第3ゲームも一進一退の攻防となったが、最後は気迫を振り絞って勝利を収め準決勝へ。ここでは、第2ゲームは相手の反撃に手こずったものの、2-0のストレートで決勝進出を果たした。一方の内田は、初戦の第1ゲームを失う厳しい展開になったが、第2、3ゲームを連取して逆転勝利。この勢いで準々決勝もストレート勝ちを収めた。迎えた準決勝は、第1ゲームでリードする場面もあったが、細かいミスが目立ち逆転を許すと、第2ゲームも自分のペースに持ち込めず敗れ、3位決定戦に回ることになった。
「小学生最後の大会で、今まで勝てていない武田と戦いたかった」と悔しさをにじませた内田。3位決定戦で相手を揺さぶるテクニカルなプレーで相手を翻弄して見事3位に輝き、「最後は自分らしいプレーができたのでよかった」と今大会を振り返ってくれた。
迎えた6年男子決勝。武田は相手の揺さぶりにペースを乱され、痛む足を気にする素振りも多くなり、第1ゲームを失ってしまう。しかし第2ゲームでは強烈なスマッシュや強弱をうまく打ち分けるコンビネーションでペースを握り勝利。これで勢いがつくと第3ゲームも、持ち味を発揮するプレーで終始リードを奪う試合運び、山梨県勢としては、本大会で初の優勝を手に入れた。
試合後武田は「足は痛かったですが、最後は諦めることなく動けたのでよかった。決勝も1ゲーム目は緊張もありいいショットもでませんでしたが、2ゲーム目からはしっかりと切り替えて攻めることができたのがよかったと思います」と話してくれた。
過去2回、厳しい結果が続いた山梨県勢だが、今大会で武田が優勝したことで、自分も頑張れば勝てると感じた選手も多いはずだ。また、他県との選手と交流ができる今大会は、さまざまな意味でもいい刺激になることは間違いない。今後、この大会がよりよい発展を遂げれば、さらなる激戦が繰り広げられることが予想される。
<各部門の表彰選手>
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取材・文/松野友克