第6回ママサカカップ大会レポート 圧倒的攻撃力を発揮したエスペランサが初の大会連覇を達成

初優勝を目指したチーム同士の1試合目は引き分けに

 4月29日、富士吉田市の富士山の銘水スタジアムで「FCふじざくらpresents 第6回ママサカカップ Supported by 山梨ダイハツ」が行われた。

 山梨県内の女子サッカーの普及ならびに振興を目的に開催されている本大会は、第2回から全世代の女子サッカーを応援している山梨ダイハツが協賛中だ。

 今回はFCフロール、釜水レディース、エスペランサの3チームがエントリーした。総当たりのリーグ戦を1試合22分で行い、勝ち点が最も多いチームが優勝となるルールで開催。今大会も50歳以上の選手がゴールを決めると2点という特別ルールが採用された。

 1試合目は、FCフロールと、釜水レディースが対戦。どちらも大会常連ではあるが、まだ優勝がなく、今回こそはと意気込みは強かった。試合は、先制したのは、立ち上がりから多くのチャンスをつくったFCフロール。開始8分に相手ゴール前で攻撃を続け、こぼれ球を押し込んで1点を奪った。劣勢が続いた釜水レディースだったが失点からわずか2分後に左サイドから攻撃の起点をつくると最後は50歳以上の選手がゴールを決めて一気に逆転。その後、両チームともにチャンスをつくるも得点を奪えない状況が続き、このまま試合終了かと思われたが、土壇場にフロールの選手がゴールを決めて同点に。その後ホイッスルが吹かれ、1試合目は引き分けで終わった。

オーバー50ゴールを決めて喜びを表す釜水レディースの選手

FCフロールは試合終了間際にゴールを決め同点とした

エスペランサが初戦を圧勝し勢いに乗る

 2試合目は、第1回、第5回で優勝しているエスペランサと釜水レディースが対戦。ここで強さを見せつけたのは初の大会連覇を目指すエスペランサ。開始から両サイドはもちろん、中央突破など多彩な攻撃で襲いかかる。なかなかボールを奪えない釜水レディースは、ゴールキーパーの好セーブが連発して失点せずに反撃のチャンスをうかがっていた。そして迎えた試合開始9分、エスペランサは、右サイドからのセンターリングをシュート。ここで相手キーパーに一度は防がれたが、こぼれ球を押し込んで先制点を奪った。これで流れにのったエスペランサは、その後も得点を重ね3対0で釜水レディースを退けた。

 3試合目は、勝てば初優勝が決まるFCフロールと、引き分け以上で大会連覇が決まるエスペランサが激闘。試合は中盤までエスペランサが猛攻を仕掛けるが、FCフロールの堅いディフェンスに阻まれ得点を奪えず。FCフロールもカウンターで得点を狙いに行くが、ゴールネットを揺らせず試合は終盤へ。迎えた18分、エスペランサは、コーナースローからつないだボールでゴールを決めて先制。その3分後にも追加点を奪ったエスペランサが、この試合を2対0で勝利し、初の大会連覇を達成した。

 大会後、3試合目で2ゴールを決めたエスペランサの選手に話を聞くと、「子どもの声援で頑張ることができました」と笑顔をみせていた。

 次回大会は、5月28日(日)を予定。今回は3チームだけだったが、より多くのチームが参加し女子サッカーの楽しさを経験してもらいたい。

何度も好セーブを見せた釜水レディースのゴールキーパー

優勝を決めた最後の試合で2得点を決めたエスペランサの選手

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取材・文/松野友克

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