「FCふじざくら山梨JEアカデミー前座試合 Supported by 山梨ダイハツ」レポート 未来のなでしこを目指す選手が懸命なプレーで会場を沸かす

小雨が振る中でも選手たちは大奮闘!

 2024プレナスなでしこリーグ2部のリーグ戦再開となった9月29日。FCふじざくら山梨対ディアヴォロッソ広島の試合前に、FCふじざくら山梨JEアカデミーの選手たちが、山梨県南アルプス市で活動するフォルトゥナVogelU15の選手たちと、エキシビションマッチを開催した。昨年に引き続き開催されたこのイベントは、シーズン中にボールパーソンや担架隊としてトップチームのホームゲームの選手たちを支える子どもたちのプレーする姿をより多くの人に見てもらうことを目的に、女子サッカーのグラスルーツを拡げる活動を共に行うグラスルーツパートナー・山梨ダイハツの協力のもとに行われた。なお、FCふじざくら山梨JEアカデミーの選手は、山梨ダイハツのロゴが入った特別ユニフォームで、前後半各35分のエキシビジョンマッチに挑んだ。

 当日は小雨模様で、少しスリッピーなグラウンドコンディションではあった。そのため、試合前半の立ち上がりは互いの出方を探る形に。そんななかで迎えた前半10分、中央でボールを奪ったFCふじざくら山梨JEアカデミーは、うまくパスをつないでゴールを決めた。これで流れをつかむと18分にも追加点を奪う。反撃したいフォルトゥナVogelU15は前半25分にサイドから起点をつくるとミドルシュートが相手ゴールに突き刺さり点差を縮める。その後両チームともにゴールのチャンスはつくるが、決定打にはつながらず前半終了となった。

先制点を奪ったFCふじざくら山梨JEアカデミーの選手

反撃のゴールを決めたフォルトゥナVogelU15の選手

一時同点とされるも攻撃陣が奮起したFCふじざくら山梨JEアカデミーが勝利

 迎えた後半。FCふじざくら山梨JEアカデミーを指揮する坂田悠香U-15監督は、ピッチ上の選手たちに「リードしていると思わないでプレーをして」と激を飛ばした。勝っている状態でも、選手たちの気持ちに隙が生まれないための指示だったが、後半7分にカウンターから1点を奪われ同点とされてしまう。試合展開としては嫌な流れになったが後半15分に中央から攻撃を展開して再びリードを奪うと、その3分後にも追加点。後半28分に再び1点差に詰め寄られたが、試合終了間際にカウンターからゴールを決め相手を突き放した。

 試合は5対3でFCふじざくら山梨JEアカデミーが勝利。1年前は得点を奪えず敗れたFCふじざくら山梨JEアカデミーだったが、今年は相手との打ち合いを制してみせた。どんな状況に置かれても諦めることなく、ボールに向かっていく選手たちの姿は、多くの人々の心に刻まれたはずだ。

 ちなみに、このエキシビジョンマッチ後に行われたFCふじざくら山梨対ディアヴォロッソ広島では、前半に奪った2点のリードを守りきったFCふじざくら山梨が勝利を収めた。

試合を決める5点目を挙げたFCふじざくら山梨JEアカデミーの選手

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取材・文/松野友克

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